将来有望な若手が台頭、チームの未来背負う

昨シーズンから下降気味だったチームを立て直すことができず、今季開幕3連敗を喫し監督交代に踏み切った日本代表DF酒井高徳のシュトゥットガルト。新たに指揮官に就任したのは、下部組織の17歳以下チームで監督を務めていた40歳のトーマス・シュナイダー氏だ。就任後初公式戦となったELでは結果を出すことができなかったが、2日後に迎えた初のリーグ戦では平均年齢24.3歳というフレッシュなチームをピッチへ送り込み、6発大勝で初陣を飾った。

先発メンバーの半数以上が10代、20代という若いチーム構成で臨んだこの試合、選手たちは期待以上のプレーをみせ、とにかく「初」の文字がつく記録が多く生まれた。

まずはチーム最年少の17歳FWティモ・ウェアナーがブンデスリーガ初先発し初アシスト。20歳のDFはブンデスリーガ初ゴール、23歳のルーマニア代表MFも今季リーグ戦初ゴールを挙げた。22歳の酒井は今季初アシスト、そして途中出場した19歳のMFはリーグ戦初出場を果たした。このメンバーに加えて、さらに右MFで先発したは20歳。このフレッシュな面々が、シュナイダー新監督のブンデスリーガ初勝利およびチームの今季初勝利を後押しした。

彼らはいずれも各年代で代表入りしている、将来を嘱望された選手たちである。特にU17ドイツ代表のウェアナーは、ドイツサッカー連盟(DFB)が毎年最も優秀なユース選手に贈る「フリッツ・ワルター賞」の2013年U17部門金賞を受賞するなど、ドイツのサッカーファンが注目する期待の星だ。酒井も「自信を持ってやってるし、すごくいい。監督と師弟関係なので、やりやすいのかな。のびのびやってるし、クオリティーとポテンシャルは存分にある選手」とウェアナーを高く評価している。

ベルリン生まれのリューディガーは、ドルトムントのユースを経て2011年にシュトゥットガルトユースへ移籍。徐々に頭角を現すと昨シーズンからプロ契約をかわし、これまでリーグ戦20試合に出場している。今夏ドルトムントから期限付きで移籍したライトナーはすでに経験豊富な選手で、クラブは即戦力として獲得した。ともに20歳のU21ドイツ代表だ。

ルーマニアから昨季後半戦にやってきたマクシムは、シュトゥットガルトに移籍するまではほぼ無名の選手だったが、加入直後からその才能を開花させ注目の選手となった。

そして今回プロデビューを果たしたケディーラは、U19ドイツ代表。レアル・マドリード(スペイン)でプレーし、ドイツ代表として活躍する実兄サミ・ケディーラと比較されがちだが、その才能は周囲も認めている。酒井は「(自分が入団した時から)ずっと見てるけど、成長度がすごく感じられるし、どんどん伸びていくんじゃないかなって思う。(デビューで)その第一歩を踏めてよかった」と、ケディーラの印象を明かす。

その酒井を含め、これからまだまだ成長するであろう「新鮮力」が、シュトゥットガルトの未来を背負っていくことは間違いない。チームはまだ今季初勝利を挙げたばかりだが、今後どう発展していくのかが楽しみだ。