ブンデスリーガ今季みどころ

昨季ウォルフスブルクのサポーターの間で話題になったものに、「ヘッキング順位表」という言葉があった。昨年末、ニュルンベルクから獲得されたディーター・ヘッキング監督が指揮を執ったシーズン後半戦だけの順位をみると、ウォルフスブルクはブンデスリーガ6位。その順位表こそに、今季のサポーターの願いとクラブの目標が表れている。すなわち国際大会への出場権、欧州リーグ出場権を獲得できる6位以上という順位である。

雇い兵であることよりもチームスピリットを


昨季後半戦のチームは、48歳の新監督の戦術を試合を重ねるごとに呑み込んでいった。シーズン最後の10試合では負けていない。

ヘッキング監督と、同じく昨季途中にブレーメンから移籍したスポーツディレクターのクラウス・アロフス氏は、ウォルフスブルクのこれまでの方針とは一線を画している。高い移籍金を払って外部から選手を買うのではなく、既に在籍している選手に信頼を与えることが成功につながる、ということを裏付けてみせた。つまり高値の助っ人である雇い兵よりもチーム力を重視ようということだ。

定位置獲得の新加入選手はクローゼのみ


当然アロフス氏の仕事の中心は、ふくれ上がったチームの縮小だ。昨季終盤、ウォルフスブルクがプロ契約をかわしていた選手の数は46。それが7月中旬には32人に減少し、うち28人だけがスイス合宿へ参加した。

しかしアロフス氏とヘッキング監督はまだ市場を観察しており、チーム構成に合い即戦力となる選手がいれば、獲得の可能性はある。今夏加入したティム・クローゼ、ダニエル・カリジュリ(フライブルク)、GKマックス・グリューン(フュルト)、シュテファン・クチュケ(ライプツィヒ)の4選手からは、ニュルンベルク時代からヘッキング監督がよく知るクローゼのみが先発入りしそうだ。

25歳のクローゼは、ナルドとセンターバックを組み、定位置を確保するとみられる。この位置ではジモン・ケアー、エマヌエル・ポガテツ、アレクサンダー・マードルング、マーコ・ルス、ソティリオス・キリアコス、ビヤーネ・テルケらが先発に定着できずチームを去り、フェリペは肉離れのため今夏、プレシーズンの準備期間に参加できなかった。

復帰組によるプレッシャー


新加入選手の数は少ないが、これまでの主力組へのプレッシャーは大きい。昨季期限付きで他のクラブに在籍していた数々の選手が戻ってくるからだ。具滋哲(ク・ジャチョル)、パトリック・オックス、ジョバンニ・シオ、トルガ・ツィゲルツィら移籍先で成長を遂げた選手が復帰し、定位置争いに参戦する。

チームに昨季から大きな変更を加える必要はない。ナルドを中心にしたDF陣が昨季ヘディングで許した失点の数は、3冠王者バイエルンに次いで少ない。ナルド自身は昨季、DFとしてはリーグ最多の6ゴールを挙げ攻撃でも貢献している。

気合いは十分
チームの構成は順調で、規律もまた同様だ。昨季はリードを許した試合のうち11回は、同点か逆転勝利で終え、リーグ最多だった。

この精神的な強さがあれば、司令塔のディエゴを中心にEL出場権獲得圏内には入れるはずだ。もしくはさらに上位も可能かもしれない。

ユルゲン・ブレース(Jürgen Blöhs)

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