ブンデスリーガ2部今季みどころ

MFが所属するデュッセルドルフは昨季、後半戦で突如として不調に見舞われ、「まさか」の2部降格を経験した。フュルトを1-0で下した第22節の終了時点では13位につけ、入れ替え戦に回る16位には勝ち点で16ポイントも差をつけていた。あの時点で誰がデュッセルドルフを降格候補として予想しただろうか。第27節終了時にもホッフェンハイムに9ポイントの勝ち点差をつけており、まだ降格は現実味を帯びていなかった。

しかし、ホッフェンハイムやアウクスブルクがシーズン終盤に必死に追い上げたのとは対照的に、デュッセルドルフは勢いを取り戻せぬまま、自動降格に追い込まれてしまった。当時指揮を執っていたマイヤー監督は在任中の5年間に、チームを1部昇格に導いた実力者だが、2部での仕切り直しに当たりチームを再生させるだけの能力はないと、チームを後にした。

新監督として白羽の矢が立ったのは、奇しくも第22節デュッセルドルフ戦での敗戦後にフュルト監督を解任されたビュスケンス氏だった。デュッセルドルフ市の生まれ育ちでユース時代から在籍していたビュスケンス氏は、今回の監督就任で21年ぶりに古巣に戻った。新監督に課せられる任務はもちろん、来夏のブンデスリーガ復帰だ。

主力を引きとどめることに成功



1989年から1992年にかけてデュッセルドルフで101試合に出場したビュスケンス監督は今季、監督として昇格時のフュルトにあったような上昇機運を作り出さなければならない。一見して難しい任務のように思われるが、条件は決して悪くない。降格による選手の流出は最小限に収まった。

ブンデスリーガで過ごした昨季の主力のうち、移籍したのは左SBファンデンベアク、攻撃的MFクルーズ、FWシャヒンの3人だけ。GKアルマー、MFテシェ、FWボロニン、FWラファエル、MFフォミチョ、MFガルブシェフスキらもデュッセルドルフを去るが、これらの面々はほとんどチームに貢献していなかった。

一方で新加入選手の顔ぶれからは、ウェアナー・スポーツ担当取締役とビュスケンス監督の巧みな強化戦略がうかがえる。新加入6選手のうち半数はブンデスリーガでの経験がある即戦力であり、残りの半数も選手層に厚みをもたらす力を十分に持っている。

GK部門でも動きがあり、ギーファーを獲得した昨夏同様、ことしもレーバークーゼンから2番手GKレンジングを引き抜いた。昨季正GKを務めたギーファーは、前半戦で好セーブを連発し他クラブから大きな注目を集めた一方で、後半戦は致命的なミスが目立った。新シーズンは、レック・新GKコーチのもと、欧州チャンピオンズリーグでの出場経験もあるレンジングと競争することで、ミスが減るだろう。

司令塔ケニアと鉄壁シュミットガル



新加入MFケニアは、シャルケ時代からビュスケンス監督を知る選手だ。グルジア出身の22歳は、シャルケでは11試合に出場したのみで故郷へ帰ったが、ビュスケンス監督の強い希望でブンデスリーガへ戻る決意を固めた。攻撃的MFのポジションで司令塔としての役割が期待されている。フュルトから加入したDFシュミットガルは守備の要になるだろう。

すでにプロで定着している選手に並び、ハングリーな若手新人もチーム内の競争を活性化する。20歳のギリシャ人FWヤノタスは、攻撃的MFの左右両サイドで起用可能。オーストリア出身で将来有望なMFガートナー(19)、オーストラリア人のFWハローラン(20)はいまにもレギュラーを奪い取る勢いだ。下部組織の選手の成長も目覚ましく、GKヘラー、DFカープツ、FWベボウら3選手が今夏、プロ契約を勝ち取った。

昇格は中期目標



ブンデスリーガ2部開幕を目前に、チームは希望に包まれている。調整期間中の強化試合では、最初の4試合で攻撃が爆発し、下部リーグのチーム相手ではあるが計47ゴールをたたき込んだ。昨季の主力を手元に引きとどめ、新戦力を加えたことで、補強は見事に成功したようだ。デュッセルドルフは今季、間違いなく昇格争いに食い込むだろう。1933年にドイツ優勝を果たしたチームにとって、1部昇格が中期的な目標であることは間違いない。

トビアス・ゴンシェロフスキ (Tobias Gonscherowski)