ブンデスリーガ2部今季のみどころ

新シーズンではこれまでの路線を変更し、マーコ・クアツ新監督と若手中心のチームでモダンサッカーを披露しようと考えているのがインゴルシュタットだ。1部昇格はひとまずテーマから外し、新たなプレーの哲学の実践を試みる。

ブンデスリーガ2部の12位という結果に失望した昨季を乗り越え、クラブは新シーズンへ向け多方面でのチーム作りに励んでいる。今夏最大の出来事は監督交代。運のなかったトーマス・オラル氏の後を受け、新指揮官となったのは44歳のマーコ・クアツ氏だ。

希望もたらすクアツ新監督


カイザースラウテルンとホッフェンハイムでも指揮を執ったクアツ新監督。インゴルシュタットのクラブ幹部は信頼を寄せており、2部での上位進出を果たせると期待する。クラブは1部昇格への夢をいまだに持っているのである。

昨季はその夢は破れた。特に強化で、選手の能力の見定めが必ずしも良かったとはいえないだろう。サッカー哲学もチームの能力に常に合っていたとはいえない。だが新監督によってチームは変わるはずだ。就任後初めてのトレーニングで、すでに新たな風が吹いている兆候は感じられた。サッカーではまず戦力と走力が重要視される。時間の経過とともに上昇あるのみだ。

スポーツディレクターのトーマス・リンケ氏に「インゴルシュタットに最も合っている指導者」と評価されるクアツ監督は、ボールを使った練習を中心にしており、チームに特徴を出そうと試みている。豊富な運動量、アグレッシブなプレッシング、早いパス回し、積極的に直接ゴールを狙っていく姿勢――。つまり、モダンサッカーだ。すでに強化試合のマッカビ・テルアビブ(イスラエル)戦では、チームが新しいサッカーを身につけつつあることが示された。70%のボール支配率、早いボールカットや試合展開などは、今季のチームに何かをもたらすだろう。

チームの中心はアイグラー


選手たちも、新監督の存在を喜んでいる。「僕ら選手にとってはもちろん、ボールを使った練習の方が何時間も森の中を走るよりもいい」と、チームの中心となるベテランのクリスティアン・アイグラーは話す。アイグラーは今季、右サイドでプレッシャーをかけていく役目を担う。逆サイドはカイユビだ。前線の中央ではモーリッツ・ハートマンまたはカールハインツ・ラッペがゴールを狙っていく。

23歳のラッペは新加入選手で、U23からプロチームへの昇格を果たした。インゴルシュタットのユース育成がうまく行っていることの証明だろう。またクアツ監督は経験のあるベテラン選手と若いタレントのブレンドを求めている。中盤ではヘルタから移籍のアルフレード・モラーレスがレギュラー獲得濃厚だ。モラーレスには新監督のシステムで鍵となる役割が期待されている。しかしパスカル・グロースまたはクリストフ・クナースミュラーもゲームメークできる人材だ。

シーズンの目標という視点では、クアツ監督には楽観的な考えはない。しっかりと地に足をつけ、残留争いに陥ることなく中盤の役割をきっちりとこなす。だがインゴルシュタットが昇格を少しばかり夢見ているのも明らかだ。

イェンズ・フィッシャー(Jens Fischer)

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