直近4シーズンで3度目の決勝に挑むバイエルン

欧州チャンピオンズリーグ(CL)は5月25日、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで決勝戦が行われ、ドルトムントバイエルンによるCL史上初の決勝におけるドイツ勢対決が実現する。

昨シーズンの同大会決勝で、バイエルンはチェルシー(イングランド)にPK戦の末に敗れた。悔しさをばねに臨んでいる今大会では、ここまで順調に勝ち進んできている。グループリーグを首位で通過し、決勝トーナメント1回戦ではアーセナルに2戦合計3-3と苦しんだが、アウェーゴール数で上回り勝ち進んだ。準々決勝ではイタリア王者ユベントスに、そして準決勝ではスペイン王者バルセロナにそれぞれ快勝。特にこの数年間、欧州サッカーのトップを走っていたバルセロナを2戦合計7-0で撃破したのは圧巻だった。

決勝に向けてバイエルンはベストの陣容を組むことができそうだ。長期離脱中のDFバートシュトゥーバー、MFクロース以外に怪我人はなく、出場停止となる選手もいない。各選手のコンディションは良好で、特にブンデスリーガ第34節ではMFリベリが2ゴール2アシストの大活躍をみせた。

ハインケス監督は24日の記者会見で「バイエルンは集団として素晴らしいサッカーができる比類なきチーム。力を発揮することができれば、(明日の)試合にも勝つことができるだろう」と自信をみせ、「サッカーの神様も味方をしてくれるかもしれない」と期待を口にした。同じく会見に参加した主将ラームは、「絶対に優勝してみせる。もちろんウェンブリー・スタジアムという伝統ある場所でサッカーをするのは特別なこと。だが、今回はタイトルのことしか頭にない。どこで、どうやって優勝杯を手にするかはどうでもいい。とにかくそれを手にすることがすべて」と意気込みを語った。

対するドルトムントは、厳しい戦いを乗り越えながら決勝まで駒を進めてきた。レアル・マドリード(スペイン)、マンチェスター・シティ(イングランド)、アヤックス(オランダ)と強豪がひしめくグループリーグを首位で突破し、勢いそのままに決勝トーナメント1回戦でシャフタール・ドネツク(ウクライナ)を撃破。準々決勝では、マラガ(スペイン)に敗退直前まで追い込まれたが、驚異的な粘りをみせ、終盤の2ゴールで劇的な大逆転勝利を挙げた。そしてレアル・マドリードとの準決勝では、第1戦でレバンドフスキが4得点の離れ業をみせ4-1で快勝第2戦は0-2で落としたが、2戦合計4-3で決勝進出を決めた。

決勝に向けてドルトムントの大きな痛手は、マリオ・ゲッツェの欠場だ。また守備の要DFフメルスはブンデスリーガ最終節対ホッフェンハイムで足首を痛めて、途中交代。右サイドバックのDFピシュチェクも慢性的な内転筋痛に悩まされている。2人とも決勝には間に合いそうだが、気がかりな点ではある。

クロップ監督は「1997年のCL優勝と今回の類似点については興味がない。重要なのは、ドルトムントがタイトルを獲得するに値するクラブであり、明日(25日)もチャンスがないわけではないということ」、「マリオ(・ゲッツェ)の欠場はあまりに痛い。しかし、彼が出場できないことは想定していたので、それによっていまさら落ち込むことはない。3週間かけて彼なしで戦う準備をしてきた」と話した。同じく会見に出席したフメルスは「ブンデスリーガ、DFB杯ではバイエルンに勝つことができなかった。だが、CLではそれが実現するかもしれない」とリベンジに意欲をみせた。

バイエルンは今シーズン、スーパーカップ、DFB杯準々決勝でドルトムントに勝利しているが、リーグ戦ではドルトムントがバイエルン戦6試合連続負けなし。またゲッツェの代役として出場が予想されるMFグロースクロイツは、バイエルン戦にめっぽう強く、第32節の直接対決でも先制ゴールを決めている。とはいえ1発勝負の決勝戦だけに、当日のコンディションが勝負の行方を左右する決定的な要素となりそうだ。