EL敗退の瀬戸際に立たされたシュトゥットガルト。アウェーでの強さが頼みの綱
EL敗退の瀬戸際に立たされたシュトゥットガルト。アウェーでの強さが頼みの綱

シュトゥットガルト

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アウェーでの強さが頼みの綱

「不可能を可能にする」

欧州リーグ(EL)決勝トーナメント2回戦第2戦は14日、各地で行われ、8強が出揃う。日本代表FWと同DFが所属するシュトゥットガルトは、敵地ローマでイタリア1部6位のラツィオと対戦する。

ELでは決勝トーナメント1回戦でレーバークーゼンとメンヘングラートバッハが敗退したため、ドイツ唯一の生き残りとなっているシュトゥットガルト。ブンデスリーガの威信を懸けて何としても8強に食い込みたいところだが、相手は今季ELで無敗の強豪。7日に行われた第1戦では本拠地で0-2の敗戦を喫し、出鼻を挫かれた。これによって、13日は最低でも2点差以上をつけて勝たなければ、その場で敗退が決まる苦しい状況に。リーグでも年明けから8戦1勝にとどまっている絶不調のシュトゥットガルトにとって、この逆境を跳ね返すのは至難の業と言えるだろう。



DFボカとMFクビストの主力2人が負傷で欠場するという不運も重なったが、それでもラバディア監督を含め、チームに諦めの色は見られない。「不可能を可能にする」と意気込むのはニーダーマイヤー。ゲントナーも「チャンスで決めることが重要。早い時間帯に先制できれば、もう1点決められる可能性も大幅に高まる。これは全選手で共有できている」と勝利を信じて疑わない。ラバディア監督は13日の会見で、「(ラツィオ・)ローマは確かに今季ELで負けなしだ。だが、それは大きなモチベーションになる。うちがラツィオを破る最初のチームになることができるかもしれないのだから」と気概を見せた。第1戦で出場停止となっていたエース・イビシェビッチが復帰するのも心強い。

シュトゥットガルトに期待が持てる要素があるとしたら、それはアウェーでの強さだろう。ELでは、ここまで本拠地での成績が1勝2敗3分と冴えないが、アウェーでの3勝をもって勝ち上がってきた。さらに、今回は得意のアウェー戦というだけでなく、ラツィオ・ファンの人種差別発言に対する処罰として、UEFAが無観客試合を決定している。地元ファンの後押しを失くしたラツィオの心の隙に付け込めれば、番狂わせも不可能ではない。

得点の可能性を感じさせる岡崎



酒井は第1戦を終え、「アウェーで3-0で勝つのは難しい。2-0勝ちの延長狙い」と現実的な目標設定をしながらも、「予選を突破したときも、(ホームで)負けたのに突破できたという幸運があった」とアウェーでの強さに望みを託した。自身のパフォーマンスに関しては、「最近後半の疲労がすごい」と連戦の疲れを口にしていたが、10日のハンブルガーSV戦に出場しなかったため、今回は動きに本来の切れが戻りそうだ。

岡崎は第1戦では2度のダイビングヘッドでゴールに迫り、得点の可能性を感じさせた。10日のハンブルガーSV戦でも、後半からの出場で停滞した攻撃に動きをもたらしており、出場の可能性は十分ある。

ラツィオはここまでELでは無敗できているが、リーグでは2連敗と調子を落としている。ELの予選と本戦で計7得点を決めているFWコザークには注意が必要だ。