シャルケはノイシュテッター(左から2人目)のゴールで先制
シャルケはノイシュテッター(左から2人目)のゴールで先制

シャルケ16強で敗退

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本拠地でガラタサライに敗れる

シャルケ 2-3 ガラタサライ



欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2戦が12日、各地で行われ、日本代表DFが所属するシャルケは、本拠地フェルティンズ・アレーナでトルコ1部で首位のガラタサライに2-3で敗れた。

シャルケは17分、のゴールで先制したが、ガラタサライは37分にハミト・アルティントップ、42分には第1戦でも得点したブラク・ユルマズのゴールで逆転した。シャルケは後半猛攻を仕掛け、63分にのゴールで同点に追いついたが、ロスタイムにブルトに勝ち越しゴールを決められた。4強入りした2年前に続くベスト8進出はならなかった。

内田は右サイドバックとして、リーグ前節ドルトムント戦に続き2試合連続の先発フル出場を果たした。前半はバランスを考え、攻め上がりは抑え目の守備的なプレーだったが、得点が必要な後半は何度も積極的に攻め上がり、チーム2点目のゴールをアシストした。

ガラタサライは予想外のひし形中盤



第1戦のイスタンブールでの試合を1-1で引き分けたシャルケは、勝利か0-0の引き分けでも準々決勝進出が決まる、比較的有利な条件だった。特に失点をしないことが何よりも大事だったが、第2戦では序盤からガラタサライの攻撃に振り回された。予想外にもひし形の中盤を形成したガラタサライに対して、4-2-3-1のシャルケは両サイドのファルファンとバストスが中に絞らずに、普段どおりサイドに位置した。そのため守備的MFのノイシュテッターとヘーガーの2人で対処するため数的不利な状況となり、その周りにできるスペースをガラタサライにいいように使われ、序盤からピンチの連続だった。

シャルケが17分に先制



先制点はそれでもシャルケがものにした。17分、の右CKからこぼれたボールを、マティップがGKと競り合いながら落ち着いてパス、これをノイシュテッターが右足で先制ゴールを決めた。これで流れをつかめるかと思ったが、37分に同点に追いつかれた。内田のファウルでガラタサライにFKが与えられた瞬間、シャルケ選手の足が止まってしまった。ゴール前30メートルの位置でボールを受けたハミト・アルティントップが、完全にフリーの状態から放ったミドルシュートは右ポストを叩いてゴールへ。さらに42分、ノイシュテッターの不正確なパスをが必死につなごうとするが、ボールは相手選手に当たって大きく跳ね返ってしまった。そのままシャルケ守備ラインを飛び越えたボールにいち早く追いついたブラク・ユルマズが、追いすがるDFを振り切り、GKと交錯しながらゴールを決めた。スタジアムに詰め掛けていたガラタサライサポーターからは大歓声。トルコを意味する「トゥルキエ、トゥルキエ」コールがこだまする、シャルケにとってはまるでアウェーのような雰囲気となった。

シャルケは後半、負傷のノイシュテッターを下げ、を左サイドバックに投入。は守備的MFにポジションを移した。2点を取らなければならないシャルケは前半とは打って変わり、立ち上がりから積極的なプレーでチャンスを作り出していった。一方のガラタサライは守備を固めてのカウンター狙い。61分、がペナルティエリア付近で相手選手3人を抜き去り、ドリブルシュートを放ったが、ゴールわずか上へはずれた。63分、DFラインの裏へ抜け出たプッキのシュートをGKがなんとかセーブしたが、こぼれ玉を拾った内田が落ち着いてフリーのバストスへパス。バストスは右足でダイレクトに流し込み同点とし、内田はリーグの対ドルトムントから2試合連続アシストをマークした。

シャルケ終盤に猛攻



同点には追いついたものの、アウェーゴール2倍ルールのため、敵地で2点を取ったガラタサライが有利な状況は変わらない。8強入りにあと1点が必要なシャルケは、さらに猛攻を仕掛けた。完全に守備的になったガラタサライは最後のところでシャルケ攻撃を跳ね返し、76分にのロングパスにドラクスラーが抜け出したチャンスも、ラストパスのタイミングがワンテンポ遅れ、GKがセーブ。中断が多かったためかロスタイムは5分も与えられたものの、ロスタイム3分にガラタサライがカウンターで抜け出したブルトにゴールを決め、シャルケは猛攻むなしく2-3で敗れた。

内田「ここで終わらせたくなかった」



試合後内田は「失点は1点で終わらなければならなかった。こっちがもっとボール持ってないといけないし、それくらいのチームじゃないと(CLの)ここから先は難しい。今日はホームだけど主導権を握れなかった。CLってすごく楽しいから、ここで終わらせたくなかった」と、残念そうに話した。自身のアシストの場面について「最初ファルファンに出そうと思ったけど出せなくて、(右側に)青い選手が見えたから。アシストが続いているというのはいいこと」と、前向きな言葉も忘れなかった。

シャルケのケラー監督は「もちろん、みんながっかりしている。2試合を振り返ると、非常に残念な形で負けることになった。今日の試合は前半で負けたといえる。ここ何試合かでできていたことができなかった。後半は自分たちのプレーを取り戻すことができたが」と振り返った。

CL準々決勝組み合わせ抽選は15日に、欧州サッカー連盟(UEFA)本部のあるスイスのニヨンで行われる。