今回ルールダービーの舞台となったのはゲルゼンキルヘンのフェルティンス・アレーナ。満員のスタジアムは青と黄の2色で埋め尽くされた
今回ルールダービーの舞台となったのはゲルゼンキルヘンのフェルティンス・アレーナ。満員のスタジアムは青と黄の2色で埋め尽くされた

内田が2アシスト

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ドルトムントとのダービー制す

シャルケ 2-1 ドルトムント

ブンデスリーガ第25節2日目は3月9日(土)、各地で6試合が行われた。日本代表DFが所属し、前節を終えてリーグ6位のシャルケは、同2位のドルトムントを本拠地で下した。伝統のルールダービーと呼ばれるこの一戦に、内田は右サイドバックでフル出場。2アシストを決め勝利に大きく貢献した。


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2月6日の日本代表戦(対ラトビア)で右太腿の肉離れを再発して以来、ブンデスリーガだけで4試合を欠場した内田は、このドルトムント戦で戦列に復帰し右サイドバックで先発した。シャルケの試合では、2月2日のフュルト戦以来の出場となった。

ドラクスラー、プロ公式戦100試合目記念ゴール



6万を超える満員の観衆で膨れ上がったフェルティンズ・アレーナは、両チームとも立ち上がりから攻撃的に進めたこともあり、スリル満点の試合を味わった。何度もドルトムントに好機が訪れるが、シャルケは守る。そして12分、右サイドを上がった内田が、コーナー近くからグラウンダーのパスを中央に送る。受けたのは、弱冠19歳のドイツ代表MFドラクスラー。プロ公式戦100試合目を迎えたこの日に、右足でゴール中央へ豪快に先制弾を打ち込むと、スタジアムは大歓声に包まれた。

内田が2点目もアシスト



35分にも、また背番号22がアシストを決めた。ヘーガーからの短いパスを右サイド前方で受けた内田は、今度はファーを目がけて走るオランダ代表FWフンテラーにクロス。背番号25のエースストライカーはぴたりとヘディングで合わせ、2点目を決めた。スコアはここから変わらず、ロスタイム1分を経てシャルケ2点リードのまま前半が終了した。

後半開始にともない、ドルトムントのクロップ監督は選手を2人交代。インフルエンザで公式戦3試合を欠場したのち戦列に復帰したDFフメルスと、内田と前半にマッチアップしたMFグロースクロイツが退き、代わりにMFロイスと、MFシャヒンが投入された。ロイスはMFゲッツェと位置を替えながら、トップ下と左MFを行き来する。シャヒンが守備的MFに入ったため、スベン・ベンダーがセンターバックの位置を務めた。

フンテラー負傷退場、レバンドフスキがゴール



シャルケは2点目を決めたFWフンテラーが、ドルトムントの攻撃の際に自陣のペナルティエリア内で負傷し。担架で運び出されると54分、代わりにフィンランド代表FWプッキが投入された。56分にドルトムントが速攻を仕掛けたが、内田がドリブルするロイスを上手にタックルし、チームをピンチから防ぐ。しかし59分、ドルトムントがレバンドフスキの今季17点目となるゴールで1点を返し、シャルケのリードは1点に。レバンドフスキはこれで得点王ランク単独首位に躍り出た。

シャルケ、体を張って逃げ切る



その後もドルトムントの猛攻は続いたが、シャルケは内田ら守備陣を中心に全員で体を張って防ぎ、2-1で勝利。今季のルールダービーは、前半戦(第8節)に続いてシャルケがドルトムントを下した。内田は復帰戦でフル出場し、2ゴールをアシストしたほか、守ってもキレの良い動きで貴重なダービー勝利に大きく貢献した。

ドルトムントは、5日にチャンピオンズリーグ(対ドネツク)を戦い中3日でダービーに臨んだことや、MFケールを負傷で欠いたことなどに加え、病み上がりで先発したフメルスが万全でなく、さらに試合中に捻挫し前半だけで退いたことが響いた。

ドルトムントのクロップ監督は、試合後の記者会見で「引き分けで終わっても妥当だった試合。前半、シャルケは良い時間帯にきちんと2点を決め、後半、うちは良かった時間帯に1点しか決められなかった。その差だ。後半のうちの攻撃には満足している」と話した。

シャルケには、中2日で欧州チャンピオンズリーグ(CL)の試合が待ち受けている。12日(火)、本拠地でガラタサライ(トルコ)と、8強入りをかけて決勝トーナメント1回戦第2戦を行う。2月20日にイスタンブールで行われた第1戦は1-1で引き分けた。