前半は両チーム激しい攻め合いを見せ、好機に好機が続く展開となった
前半は両チーム激しい攻め合いを見せ、好機に好機が続く展開となった

シャルケ追いつく

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ガラタサライと敵地で引き分け

ガラタサライ 1-1 シャルケ



欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦が20日、各地で行われ、日本代表DFが所属するシャルケは敵地イスタンブールでトルコ1部で首位のガラタサライと1-1で引き分け、第2戦に向けて有利な立場となった。大腿部肉離れで離脱している内田は遠征に同行しなかった。

シャルケはオーストリア代表DFフックスに代わり、コラジナッチが左サイドバックで先発したほか、左目の網膜炎で6日のオランダ代表戦とリーグ戦2試合を欠場したFWフンテラーが復帰。ガラタサライはMFスナイデル、FWドログバのスタープレーヤー2人が先発に名前を連ねた。

直近の公式戦12試合でわずか1勝という不調に陥っているシャルケが、どのような戦いを見せるかに注目が集まった一戦。最初のチャンスを作ったのはシャルケ。開始直後の1分、MFジョーンズがペナルティエリア左からミドルシュートでゴールを狙った。しかしここはGKムスレラが辛うじて前に弾き、こぼれ玉に飛び込んだフンテラーのシュートもゴールラインを割ることはできず。いきなり好機を作ったシャルケだったが、ガラタサライも譲らず、互角の戦が繰り広げられる。

シャルケのミスパスからガラタサライが12分に先制



試合が動いたのは12分。シャルケのMFノイシュテッターのミスパスから、ガラタサライのスナイデル、ドログバを経て、MFイナンの繰り出したスルーパスをDFヘーベデスがクリアし損ねると、今季絶好調のFWブラク・ユルマズがヒールによる見事なトラップからシュートに持ち込んだ。GKヒルデブラントの頭上を越える先制弾がゴールに突き刺さり、ユルマズは今季CLでの7点目を挙げた。

追う立場となったシャルケだが、4分後、同点のチャンスを迎える。コーナーキックにヘーベデスがニアで合わせると、ボールはファーで待っていたフンテラーの足元に。しかし、ここはフンテラーが反応できず、同点弾はお預けとなった。次のチャンスは18分ガラタサライ。ドログバのシュートからのこぼれ玉をトルコ代表MFハミト・アルティントップがシュートするが、惜しくもクロスバーに嫌われた。ドイツ・ゲルゼンキルヘンの生まれ育ちのアルティントップは、古巣シャルケを相手に得点を決めることはできなかった。

見事なカウンターからシャルケ追いつく



前半はそのまま激しい攻め合いが続き、試合が再び動いたのは45分。カウンターからMFファルファンの絶妙なパスをジョーンズがダイレクトでゴールに突き刺し、前半終了間際にシャルケが追いついた。

得点チャンスが続いた前半とは打って変わり、後半はフィールド中央での攻防が続く。決定的なチャンスが訪れたのは65分、ドログバがペナルティエリア前でヘーベデスからボールを奪い、シャルケは大ピンチに。しかし、ゴール前でラストパスを受けたユルマズがポジショニングミス。オフサイドの判定が下り、決定機を潰した。試合終盤、再びペナルティエリア近くでのプレーが増えるが、両チーム追加点を奪うことはできず。1-1のまま試合終了の笛が鳴った。

試合後、同点弾を決めたジョーンズは「結果には満足している。1-0の場面ではミスから失点してしまったが、今日はいいパフォーマンスを見せることができた。ブンデスリーガでのシャルケとは違う一面を見せることができたと思う。今週末のデュッセルドルフ戦ではしっかり勝って、ブンデスリーガでも力を証明したい」と意気込んだ。ジョーンズは35分、相手選手からファウルを受け倒れ、相手に警告を与えなかった主審を批判したことで自身が警告を受けた。今季のCLで3回目の警告のため、第2戦は出場停止となった。

「コンパクトに情熱的に戦った」



イェンズ・ケラー監督は「16日の、良い内容ながら引き分けたリーグ戦(マインツ)と同じように、今夜もコンパクトに情熱的に戦った。サッカーの内容も良かった。あいにく勝利には至らなかったが、良い内容だったと思う。ここのスタジアムは世界で最もうるさい(歓声の大きな)スタジアムのひとつ。(試合前に対策として選手たちに行った騒音シミュレーションは)非常に良いアイデアだったと思う。選手たちは(相手サポーターを)恐れることなく、積極的に試合に入っていった」と試合を振り返った。

シャルケが8強入りをかけてホームにガラタサライを迎える第2戦は、3月12日(火)に行われる。