長谷部はディーター・ヘッキング監督の体制下では初めて先発入りを果たした
長谷部はディーター・ヘッキング監督の体制下では初めて先発入りを果たした

バイエルン戦

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ブンデスリーガ第22節は2月15日、日本代表MFが所属するウォルフスブルクとバイエルンの一戦で幕を開けた。長谷部はディーター・ヘッキング監督の下では初の先発入りを果たし、右SBでフル出場。チームは0-2で敗戦を喫した。

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立ち上がりは両チーム互角の戦いを繰り広げた。最初にチャンスを作ったのはバイエルン。開始直後の3分、流れるようなパス交換からFWマンツキッチが右サイドを破り、クロスを上げる。MFミュラーが絶好のタイミングでゴール前に走りこみ、ヘディングでシュートを試みたが、ここはゴール右にわずかに外れた。その3分後、今度はウォルフスブルクに好機が訪れる。左サイドをオーバーラップしたDFシェーファーがゴール前に絶妙なクロスを入れ、走りこんだFWドストが触れればゴールになるかという決定的な場面。しかし、ここはDFダンテが競り合いを制し、間一髪クリアした。

ここからも攻撃的な展開が続く。18分にはMFリベリと対峙した長谷部が自陣ペナルティエリアギリギリの位置でファウルを犯し、冷やりとする場面があった。徐々に試合が落ち着き始め、バイエルンがボールを持つ時間が長くって迎えた36分、遂に試合が動く。MFビリーニャが自陣中盤でファウルを犯し、バイエルンにFKを与えると、MFクロースがゴール前に蹴り込み、MFシュバインシュタイガーからの折り返しをFWが豪快なオーバーヘッドでゴール左に突き刺し、先制点を奪い取った。このゴールでマンツキッチは今季の得点を15点とし、得点ランキングで単独首位に立った。不用意なファウルから失点を喫したウォルフスブルクだったが、前半は0-1で持ちこたえ、後半での巻き返しに望みをつないだ。

後半は1点差で追うウォルフスブルクは盛んに攻撃を仕掛けるが、バイエルンが落ち着いた守りでゴールに寄せ付けない。ウォルフスブルクは75分までに3人の交代枠も使い切るが、それでも状況は打開できなかった。ウォルフスブルクの唯一のチャンスは77分、ペナルティエリア手前右寄りからのFKをMFが直接狙い、鋭いシュートがゴール右隅に襲いかかる。しかし、ここはGKがファインセーブでゴールを死守。ペリシッチがこぼれ玉をダイレクトでシュートするが、これも枠を大きく外れてゴールならず。

0-1のまま迎えた終盤、後半ロスタイム2分に途中交代のMFが追加点を決め、バイエルンが2-0で連勝を5位伸ばした。後半戦に入ってから無失点を継続している。長谷部は右MFビリーニャとの高い守備の連携でMFリベリを必死に抑え、同選手に得点を許さなかったが、チームを勝利に導くことはできなかった。

試合後のインタビューで、ウォルフスブルクのディーター・ヘッキング監督は「うちは全力を尽くした結果、バイエルンと互角の戦いができたと思う。ただ、バイエルンはチャンスが少ない状況でも、その中から確実に得点することができる。後半もいい試合ができたが、あと一歩のところで及ばなかった。だが、チームの進んでいる方向は間違っていないと思う。チームに安定感が出てきた」と満足感を示した。

バイエルンのユップ・ハインケス監督は「今日のウォルフスブルクは今季一番のデキだったと思う。全力で向かってくる相手に対し、うちも苦戦を強いられた。ウォルフスブルクは気迫溢れるプレーで、運動量も多く、早い段階でプレスをかけてきた。しかし、このような試合こそ何としても勝たなければならない。またしてもバイエルンが素晴らしいチームであることを証明できた」と勝利を喜んだ。