細貝は右サイドバックで先発し、82分までプレーした
細貝は右サイドバックで先発し、82分までプレーした

細貝萌インタビュー

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ベンフィカ戦で先発

日本代表MF細貝萌の所属するレーバークーゼンは14日、本拠地にベンフィカ(ポルトガル)を迎えた欧州リーグ(EL)決勝トーナメント1回戦第1戦で、0-1の敗戦を喫した。2日後にブンデスリーガ第22節を控えるレーバークーゼンは、この日のELには複数の主力を温存して臨んだ。現在、通常は控え組である細貝はそのため4-3-3のフォーメーションの右サイドバックで先発し、82分までプレーした。

試合後の細貝にミックスゾーンで話を聞いた。

――先発を聞いたのはいつ?

細貝 きょうのミーティングです。

――それより前に自分では分かっていなかった?

細貝 今週、練習で右サイドバックをやっていたので、なんとなく(先発で右SBで)やるな、という感じはありました。

――試合を終えてどう?

細貝 前半は、高い位置で(ボールを)何とかもらえてたんで、後半ももらえたらな、と思ってましたけど、後半は少なくなった。交代するまで、長い時間ボールにあまりさわることができなかった。厳しいな、と思いますね。

――スライディングしたときに少し痛めたように見えたが、それは関係なし?

細貝 全然関係ないです。

――レーバークーゼンが、ベンフィカからよく研究されているように見えたが?

細貝 そうですか?研究されているとは思えなかった。前半は、自分のところから抜けることができたこともあったし、普段は(自分は)左をやってますけど、右だとベンダーやカストロが近くにいるので、より高い位置でプレーできるというのがあるんで、自然とああいうポジションになりました。でも結果が出なかったのが、すごく残念。

――手ごたえのようなものは?自分としては不完全燃焼?

細貝 そうですね、90分通してできなかった、ていうのもあるし。やはり結果が出なかったというのが一番のポイント。

――前半の30分くらいに試合が一度切れたときに、監督から個人的に指示をもらっていたが、あれは何を?

細貝 あれは、オフェンスでボールをまわしているときに、もう少し高い位置を取ってくれ、という指示でした。

――それは相手が引き気味だったから?

細貝 いつもサイドバックの選手が言われることなんですけど、サイドバックと中盤の選手の間、常に「間(あいだ)」でもらうことで、周りとの状況が変わってくる。だから間を意識して、もう少し高いポジションでやってくれ、ということ。

――きょうのような『ベタ引き』の相手に対して、どういう風に崩していこうとしているのか?

細貝 やはり(相手の守備の)枚数が多いので、逆に、奪われてからのカウンターなどが一番ピンチになる。でもこれを打開していく能力は、(うちのチームの)攻撃の選手はあると思う。チャンスもありながら、結果が出なかったのはすごく残念です。

――ベンフィカのような個人技で勝負するチームは、ドイツにはなかなかない・・。

細貝 そうですね、背も小さくて、個人技で打開してくる選手が多かった。

――リズム感の違いはあったか?

細貝 ドイツの選手とは若干違うとは思いますが、まあそんなに、(自分個人としては)特別やりにくいという印象はなかった。自分は、どちらかというと、スピードで当たって来られるほうが苦手なので。スピードだとどうしても足の速さで(劣るので)どうしようもなくなる。

――細貝君自身はそうかもしれないけど、チームメートはベンフィカ相手にやりにくかったのでは?

細貝 そうですね、ブンデスリーガの守備ラインは、大きくてパワーのある選手が多くて、もちろん全選手じゃないですけど。そういうなかで、日本人の2列目の選手が活躍しているように、小さくて技術があって速い選手というのは、トータル的にはブンデスリーガでは活躍しやすいポジションであると思う。だからそういうタイプの選手が多かったベンフィカは、(うちのチームから見ると)やりにくかったのかな、と思う。

――レーバークーゼンのチームの出来は悪くはなかったが、カウンターで一発やられて負けてしまった、という感じ?

細貝 自分としては結果が出なかったのがすごく残念。自分の出来どうこうも、自分がピッチに立ったときに結果が出るかどうか、が自分の評価につながるし、それが一番大事だと思ってやっている。残念。チームとしては、またすぐにリーグ戦(16日、アウクスブルク戦)があるので、それに勝つことを考えてやっていく。(欧州リーグで)これでまだ恵まれていると思うのは、まだアウェーの試合(21日、対ベンフィカの第2戦)が残っているので、そこでしっかりと結果を残すことができれば、まだ先もあると思う。

――(16強入りの)チャンス、あると思う?

細貝 もちろん。

――きょう相手がアウェーで勝って、レーバークーゼンは無得点だったから厳しいのでは。

細貝 状況はもちろん厳しいですけど、全然行けると思うし、それだけの選手がうちには揃っている。

――力の差など、負けている感覚はない試合だったのでは?

細貝 (首をかしげながら)どうですかね。(自分)個人的には、勝ち負けというのはすごく大きいので、負けたことで感じることが多い。他の選手がどう感じているかは分からないが、みんな結果をすごく大事にすると思う。結果が出なかったのは残念だな、と思う。

――この寒さは?

細貝 いや、寒いですけど、アウクスブルクにいた頃のほうがもっと寒かったし、それに比べたら(レーバークーゼンの寒さは)大丈夫(笑)。