シュトゥットガルトのイビシェビッチ(中央)、ハーニク(右)は積極的に攻め込む
シュトゥットガルトのイビシェビッチ(中央)、ハーニク(右)は積極的に攻め込む

シュトゥットガルト

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ロスタイムに追いつかれ1-1

酒井のシュートが先制弾起点に

2月14日、欧州リーグ決勝トーナメント1回戦第1戦が各地で行われ、日本代表FWと同DFのシュトゥットガルトが本拠地でゲンク(ベルギー)と対戦し、1-1で引き分けた。敵地で臨む第2戦に向けていい条件を整えることは出来なかった。酒井は右SBでフル出場し、42分の先制の場面でGKのこぼれ球を誘うシュートを放った。岡崎は57分から右サイドハーフで出場した。

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序盤は両チームにミスが目立ち、均衡した立ち上がりとなる。最初に好機を演出したのはシュトゥットガルト。15分、FWイビシェビッチがペナルティーエリア近くでDFクリバリーのトラップミスを見逃さず、すかさずボールを奪取すると、GKと1対1のシュートチャンスに持ち込む。決定的なチャンスとなるが、ここはGKケテレシュが詰めてシュートを上手くブロックした。その1分後、ゲンクが反撃に出る。シュトゥットガルト陣中央からのフリーキックにFWバルダがヘディングで合わせると、GKウルライヒが好反応で間一髪セーブし、危機を逃れた。

ここからシュトゥットガルトはセカンドボールが拾えず、押し込まれる。しかし32分に好機が訪れる。ペナルティエリア内に落ちたこぼれ球を、MFトールンがヘディングでゴール前に押し返すと、MFハーニクが豪快な右足ボレーでゴールに襲い掛かった。しかし再びGKケテレシュの好セーブに阻まれ、先制はならない。



試合が動いたのは42分。ペナルティエリア右横でスルーパスを受けた酒井が鋭い切り返しでディフェンダーを交わし、左足で強烈なシュートを放つ。シュートはGKにブロックされるが、こぼれ球をMFゲントナーが押し込み、待望の先制点が入った。前半は45分にゲンクのFWフォッセンがペナルティエリア内で振り向きざまにシュートを放ち、シュトゥットガルトゴールに迫るが、GKウルライヒが1-0のリードを死守した。

後半もミスが続き、ボールはフィールド中央を右往左往する展開になる。最初のチャンスは69分、右サイドからMFゲントナーの上げたクロスに、FWイビシェビッチがダイビングヘッドで合わせる。しかし、ディフェンダーに体を寄せられ狙いが定まらず。シュートはゴール右に外れた。

シュートチャンスに乏しい時間が続き、このままシュトゥットガルトが1-0で逃げ切るかと思われた後半ロスタイム1分、試合が再び動く。FWモンローゼが左サイドを突破しカウンターを仕掛ける。深い位置からクロスが上がると、FWプレットが土壇場で同点弾を押し込んだ。試合は1-1で引き分け。勝利を直前でつかみ損ねたシュトゥットガルトイレブンは肩を落とし、まるで敗戦したかのような様相でフィールドを去った。




――もったいない引き分けだった。最後ロスタイムの場面は誰も失点につながるとまでは思っていなかったのでは?

酒井 問題点は結構あったと思う。ゼルダ(CBタスキ)が出たところもあったので・・・食いつかずに引いて遅らせれば多分問題なかったと思いますね。その後の1対1の対応も軽かったし。でも、中盤のバランスがどうしても悪いなっていうイメージが後半の60分過ぎくらいからあって。左サイドでボールを取られた後に、相手の左サイドの中盤ががら空きなので、自分のところでいつも2対1で来ていたんで。

――先制点につながったシーン。あそこで仕かけた理由は?

酒井 クロスを上げるには体勢が悪かったんで。サイドからボールが展開されてきたときに、相手サイドハーフが自分の近くにいなかったのが見えていたんで、相手のSBと1対1になって。縦に仕掛けてクロスを上げようと思ったんですけど、あまりに相手が食いついたんで、かわしてシュートを打ちました。あそこで左にいけるのは自分の強みかなと思いますね。あそこで左足を使えない選手は、あんまり左足で持たないんで。あそこで左足で持ったからこそ、内側にいく選択肢を相手が考えられなかったのかなと思うんで。その辺の持ち方の部分は自分の中で評価したいと思いますね。

――次のホッフェンハイム戦では勝利が必須。

酒井 そうですね。ただホッフェンハイムとは相性がいい気がしないんで・・・今日みたいな相手ではないと思うし。球際でもっと来ると思うし、あんなに引いてこないと思うし、出てくる時のスピードも違うんで。しっかり守った位置から出て行ければ問題ないと思うけど、それを90分間続けることが大事だと思いますね。





――勝てた試合だった。

岡崎 そうですね。でも別に誰の責任ではなくて、これが今のチームを表しているかなと思うんですよ。カウンターを受ける回数も最近は多いなと思うんで。負けたわけじゃないし、アウェーで勝てばいいだけなんで、全然ネガティブじゃないです。

――得点の雰囲気がないというか、攻撃で得点の形がなかなか出来ないけど・・・昨シーズンのいい時みたいに、守備からというのもない。

岡崎 誰かが動けば他のスペースがなくなるし、誰かを生かそうっていうのが自然とできたときに強いチームなのかなあと。今はチームとしてまだまだうまくいってないけど、勝ててたときはそれが勝手にできてたように思うんですけど。やっぱ負けるとなると、考え方を一回変えないと。まあ、チームのこと言ってもやっぱり自分ができてないのは現実なんで、次も途中出場だったとしても、思い切ったプレーを何回かして、もうちょっと違う自分も試せたらなあって思いますね。