Summary

  • 開幕から好調を維持するドルトムントのプリシッチ
  • 2試合連続先発でチームの開幕2連勝に貢献
  • デンベレの移籍でチーム内での期待値はさらにアップ

ドルトムントのサポーターはウスマン・デンベレのバルセロナへの移籍を嘆いていることだろう。だが、ジグナル・イドゥナ・パークにはその穴を埋めようと開幕から好調なパフォーマンスを見せている若者がいる。18歳のアメリカ代表アタッカー、クリスティアン・プリシッチだ。

プリシッチは8月5日に行われたバイエルン・ミュンヘンとのドイツ・スーパーカップで先制点を叩き出すと、ウォルフスブルクとのブンデスリーガ開幕戦でも1ゴール1アシストを記録してマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。今季のプリシッチには大きな飛躍が期待されていたが、ここまではペーター・ボス監督とサポーターの期待に十分に応えていると言える。

プリシッチの持ち味はゴールとアシストだけにとどまらない。ウォルフスブルク戦ではエースのピエールエメリック・オバメヤンと同じスプリント回数と、チームで4番目の走行距離を記録した。特筆すべきは昨季の個人データだ。大ブレイクを遂げたデンベレの陰に隠れがちだったが、アシスト数とドリブル回数はいずれもデンベレに次ぐチーム2位。つまり、プリシッチはデンベレが抜けた穴を埋められるだけのポテンシャルを備えているのだ。

本人は自身のプレーについて、「全般的に身体能力に恵まれたのは良かった。速さと強さがあって、当たり負けしない。競り合いは苦手じゃないし、対戦相手にとって嫌な選手になりたいね」と話している。また、10代にして多くの出番を得ていることについては、「幸運だよね。健康でいられること、そして先発だろうとベンチスタートだろうと、監督が信頼してプレーさせてくれることに感謝している」と語った。

昨季はケガによる欠場がゼロ。マーコ・ロイスが右ひざのケガで年内絶望、アンドレ・シュアレも開幕前に負傷離脱した状況にあって、ケガの少なさはチーム内競争において大きなアドバンテージになる。若手の育成に長けたボス監督がチームを率いていることもプリシッチにとってはプラス材料だろう。

デンベレの移籍決定後に行われた第2節のヘルタ・ベルリン戦では、ゴールこそ奪えなかったものの90分を通して活躍。幾度となくゴールチャンスを演出してチームを勢いに乗せた。スプリント回数41回、シュート数5本はいずれもチーム最多。プリシッチが現在の好調を維持している限り、ドルトムントのサポーターがデンベレの不在を嘆くことはないだろう。