Summary

  • 引退するラームとシャビ・アロンソが有終の美
  • ケルンが25年ぶりにヨーロッパの舞台へ
  • ハンブルクが驚異の“残留力”で生還を果たす

今季の最終戦はミュンヘン、ケルン、ドルトムント、ハンブルクと、サッカー熱が高い街が次々と歓喜に包まれた。欧州カップ戦、残留、そして得点王と、大混戦を極めたそれぞれの争いもついに決着。ラストマッチならではのドラマチックな幕切れに沸いた第34節のトピックスを紹介する。

1)マイスターシャーレを手にお別れ

王者バイエルン・ミュンヘンフライブルクに4ー1の快勝を収めて有終の美を飾った。最終節は歓喜の中に寂しさも残る一日となった。通算26度目のリーグタイトルを手にした一方で、フィリップ・ラームとシャビ・アロンソに別れを告げる時が来たのだ。

カルロ・アンチェロッティ監督は恒例のビール掛けの後、「次はもうちょっと温かめのビールをお願いしたいね」とジョークを飛ばす一方、チームを去る2人の偉大なプレーヤーに対して労いの言葉を贈った。「シャビ・アロンソとフィリップ・ラーム、そして皆にとって感慨深い一日になった。両選手とも素晴らしいシーズン、そして素晴らしいキャリアを過ごした」

ラームは5月の恒例行事と化しているミュンヘン市庁舎バルコニーでの優勝報告会で、「チームメート、監督、スタッフ、一緒に働いてきたすべての方に感謝を伝えたいと思う。彼らがいたから、僕はこのようなキャリアを送ることができた」とスピーチした。いつも地に足がついていて控えめ……。ラームは最後までラームだった。

2)ケルンが25年ぶりのカムバック!

ミュンヘンとともにケルンの街も盛大なお祭り会場となった。マインツとの最終戦に臨んだケルンはホームの大観衆を前に2ー0の勝利を収めて7位から5位に浮上。欧州リーグ出場権を獲得し、25年ぶりにヨーロッパの舞台への復帰を果たした。

マインツを完封した守護神ティモ・ホーンは、「言葉にすることができないよ。これからみんなで1週間ぶっ通しでお祝いだ!」と大興奮。勢い余って試合後の記者会見場に乱入し、ビール片手にペーター・シュテーガー監督に襲い掛かり、もみくちゃにしながら感謝を伝えた。

待って待って待ち続けた四半世紀。スタジアムから始まった宴は中心部の繁華街、そして小さな飲み屋まで広がり、ケルンの街はいたるところで夜通しの祝杯が挙げられた。

3)ハンブルクの残留力は無敵!

ここ数シーズンは残留争いの常連となってしまったハンブルガーSVが今季も律儀に主役級の役回りを演じた。だが、そこはドイツで唯一、2部を経験したことのない北の名門。降格待ったなしの崖っぷちから生還を果たし、見事な“残留力”を見せつけた。

プローオフ回避には勝つしかない状況で迎えたウォルフスブルクとの直接対決は、23分に先制を許す苦しい展開。失点の際にはスタジアムも一瞬凍りついたように静まり返ったが、32分にフィリップ・コスティッチが同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻す。1ー1のまま刻々とタイムリミットが近づく中、88分に途中出場のルカ・ワルトシュミットが文字どおり“起死回生”の決勝点を挙げて逆転での残留に成功。驚くことに、ワルトシュミットはこれがブンデスリーガ初ゴール。“ハンブルクは絶対に降格しない”の法則はまだまだ続く。

4)快足オバメヤン、ライバルを抜き去ってタイトルゲット!

欧州カップ戦出場権争い、残留争いと同様に最終節までもつれた得点王争い。試合前時点では30ゴールのロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)がトップ、それを1ゴール差でピエールエメリック・オバメヤン(ドルトムント)が追う展開だった。

レバンドフスキは最終戦を得意としている上、バックには全力で援護射撃をしてくれる強力攻撃陣が控える。戦前はレバンドフスキのタイトル防衛がほぼ確実かと思われていた。しかし、オバメヤンはチームの3位死守が懸かったブレーメン戦で2ゴールをマーク。不発に終わったレバンドフスを抜き去ってドルトムント史上4人目のブンデスリーガ得点王に輝いた。シーズン31ゴールはローター・エメリッヒが1965/66シーズンに樹立したクラブのシーズン最多得点記録タイ。オバメヤンがドルトムントの歴史にその名を刻んだ。

5)ウォルフスブルク、生還を祈る!

ハンブルガーSVの“残留力”の前に屈し、昇降格プレーオフ行きを余儀なくされたウォルフスブルク。アンドリース・ヨンカー監督は試合後、「選手、クラブスタッフ、そしてファンにとって、これ以上ない残念な結果に終わってしまった」と声を絞り出すように話した。

今季は二度の監督交代に踏み切るなど激動のシーズンを送ったが、最後までチームを立ち直すことができずに初の入れ替え戦へ。相手は同じくニーダーザクセン州に本拠地を置く2部3位のブラウンシュバイク。残留へのラストチャンスに、指揮官は「やり遂げてみせる。チームを信頼している」と気丈に語った。