Summary

  • GKヨナタン・クリンスマンのドイツでのキャリアがスタート
  • トレーニング参加を経てヘルタとプロ契約を結ぶ
  • 父親は元ドイツ代表FWでドイツ代表監督も務めたユルゲン氏

原口元気が所属するヘルタ・ベルリンがGKヨナタン・クリンスマン(20)と契約を交わした。元ドイツ代表FWで、ドイツやアメリカの代表監督を歴任したユルゲン・クリンスマン氏の息子である同選手は、父親の名声に頼らずとも自らの力で有名になれると信じている。

練習参加からプロ契約を勝ち取る

ヨナタンはカルフォルニア大学バークレー校で学ぶ大学生だったが、アメリカ代表として出場した今年5月のUー20ワールドカップが転機となる。試合観戦のため韓国に訪れていた父ユルゲンに、ヘルタの幹部がコンタクトを取り、ヨナタンの練習参加が決定。その後のプロ契約へのきっかけとなった。

「ヘルタはビッグクラブで欧州リーグにも出場する。つまり、プレーしたい、到達したいと思っていたレベルのクラブだ。ルン(ヤルステイン)やトーマス(クラフト)から学びつつ、ブンデスリーガのレベルに慣れるためにセカンドチームでプレーするのは素晴らしい機会だ。このチャンスに飛びつかない理由はない」

ヨナタンはブンデスリーガのサッカーについて次のように語っている。「米国とは全くレベルが違う。ドイツに慣れようと思って少し早くベルリンに入り、リヤ・ホーフシュテット(ヘルタユースのGKコーチ)と一緒に練習した。トップチームと一緒にプレーするためのアドバイスをもらえて助けになった。トップチームのスピードは僕が慣れているスピードよりずっと早いけど、これまでのところはすごくうまくいっていると思う」

偉大なストライカーの息子は長身GK

偉大なストライカーだった父と同様、ヨナタンも始めはFWとしてプレーしていた。しかし、子どもの頃にポジションを大きく変えた。「ある日、学校で友だちにゴールを守るべきだと言われたんだ。それでGKをやってみたらすぐに気に入った。それからは庭で父と一緒に練習した。父は強烈なシュートを打ってくるから、僕はゴールを決められるのが嫌だった。そこからすべてが始まったんだ」

このポジション変更は父にも歓迎されたという。「僕がGKになって父は喜んでいたと思う。攻撃の選手よりもプレッシャーが減ることになるからね。重要なゴールを決めてきた父と同ポジションだったら、大変だったと思うし、もっとプレッシャーがあっただろう」

プロサッカー選手という意味では今後も父親との比較は避けられないが、ヨナタンは192センチの長身、そして父親譲りの長い手足を持っている。尊敬しているGKは元ドイツ代表のイェンス・レーマン。代表監督だった父ユルゲンが2006年のワールドカップでオリバー・カーンに代えて正GKに据えた選手だ。

ドイツでのキャリアがスタート

ヨナタンはドイツ人らしく遅刻を嫌うが、カルフォルニア育ちのため普段は英語を話す。父親がバイエルンで監督をしていた2008/09シーズンには短期間ユースチームに在籍していたが、ドイツ語の知識はその時に得たものに限られるため失った時間を取り戻さなければならない。

ヨナタンにはブラウンシュバイクからもオファーがあったそうだが、本人はヘルタでのチャレンジを選択。ブンデスリーガの扉を開くことができたのは彼の名字のおかげかもしれないが、これからチャンスをつかめるかどうかはすべて自分次第。GKらしくしっかりと両手でキャッチしなければならない。

ヨナタンの祖父はベルリン近郊の生まれで、ヘルタのサポーターとして育ったという。「ヘルタから契約の話をもらった時は本当に感動した。このクラブは僕ら家族の歴史でもあるからね。ヘルタというクラブ、ベルリンの町、そしてドイツでのチャレンジ。すべてを楽しみにしている」