Summary

  • ブンデスリーガ開幕戦でリーグ史上初のビデオ判定が下る
  • 今季からブンデスリーガの全試合にビデオ判定が導入される

ブンデスリーガは創設年55シーズン目にして、「判定」に関する大変革がもたらされることになった。そして開幕節を終えた今、その変革は成功に向かっていると言えそうだ。

オープニングマッチとなったバイエルン・ミュンヘンレーバークーゼン(3ー1)戦で、今季から導入された新システムが早くも発動した。ビデオ判定(VAR)が前半7回、後半5回と計12回使用され、この試合で笛を吹いたトビアス・シュテイラー主審にとっての大きな助けとなった。

ヨヘン・ドリース博士は複数の画面に映し出される試合のリプレーを即座にチェック。11回にわたってシュテイラー主審の判定に問題がないことを無線で伝えた。しかし、52分のプレーがブンデスリーガの歴史を変える。ペナルティーエリア内でチャルレス・アランギスがロベルト・レバンドフスキにファウルを犯したかどうかがビデオ判定に委ねられ、当初流されていた接触プレーがPKに訂正された。このシーンのビデオ判定は主審のリクエストによるものだったという。

最新テクノロジーによって、シュテイラー主審は当該プレーからわずか36秒で判定を正しいものへと変更。アリアンツ・アレーナを埋め尽くしたサポーターは主審の身振りと同時に、スタジアムの大画面でも判定の結果を知ることができた。

ドイツサッカーリーグ(DFL)のディレクター、アンスガー・シュべンケン氏は、「ピッチ上の主審とセンターにいるビデオ・アシスタントがうまく協力できて良かったと思う。また、PKになるような疑わしい場面で、いかに早く判定できるかということを示すことができた。ブンデスリーガにおける最初のビデオ判定は、家やスタジアムで観戦している人に新しいテクノロジーを理解し、受け入れてもらうという点で貢献できたと思う」と述べている。

また、ドイツサッカー連盟(DFB)の審判員の責任者で、VARプロジェクトのリーダーを務めるヘルムート・クルグ氏は次のように語った。「開幕節で行われたビデオ判定の状況に満足している。レフェリーとビデオ・アシスタントの間のコミュニケーションは問題なく非常に良かった。該当する出来事に対して素早く正確な決定を行えたので、熱心に準備してきたことが報われた。いいスタートになったので、これを続けていきたいと思う」

シュテイラー主審が指示を待っている36秒間はサスペンスドラマのようであり、すべての目が主審に注がれていた。そして試合終了後も、実際にどのような手順があったのかとシュテイラー主審に質問が集中した。「あれはビデオ・アシスタントがレフェリーをどのようにサポートするかの完璧な例だったと思う。プレーの中心で起きた出来事ではなかったので、レバンドフスキが引っ張られたのは目の端に捉えただけだった。ファウルだとは思ったが、100%の確信がなければPKは与えられない。ビデオ・アシスタントはリプレーを見て、私の印象が間違っていなかったとすぐに確認した。ビデオ・アシスタントとの協力で、あの状況を素早く、そして正確に解決できた。誰もが最終的な決定を受け入れたね」

ドリース博士は575km離れたケルンのスタジオで実施した初仕事に満足していた。「ケルンのビデオ・アシスタント・センターにおける仕事ぶりは非常にプロフェッショナルなものだった。2人のテレビオペレーターは違う角度からの映像を素早く見せてくれた。52分のシーンでは対戦相手がバイエルンのFWを競技規則に反して倒したのが確認できたので、シュテイラー主審にPKを与えるよう伝えた」

ドリース博士はPK判定に加え、この日決まった4ゴールが有効なものであるかどうかもチェック。また、12分のゼバスティアン・ルディに対するカリム・ベララビのファウル、26分のスベン・ベンダーに対するレバンドフスキのファウル、そして68分のヨシュア・キミッヒに対するとベララビの行為についても、シュテイラー主審は正しい判定を下したと結論を出していた。

大きなミスをなくし、試合をより公平なものとするため、今季はブンデスリーガの全306試合でビデオ判定が導入される。ビデオ判定が利用されるのは、ゴールへの関与、ペナルティーエリア内のプレー、レッドカードの決定、選手の取り違えの4つに限定されている。

ケルンのビデオ・アシスタント・センターでは、各試合を撮影するすべてのカメラへアクセスすることが可能。センターで働くビデオ・アシスタントは、試合を裁いている主審と常にコンタクトを取っている。DFLとDFBの画期的なプロジェクトは、上々のスタートを切ったと言えそうだ。