Summary

  • スベン・ベンダーがレーバークーゼンでも存在感を発揮
  • 練習試合で鼻骨を骨折しながら最後までプレー
  • ブンデスリーガの「アイアンマン」として新天地でも期待大

この夏にレーバークーゼンに加入したスベン・ベンダーは、ピッチ上で格闘家並みの闘争心を示している。7月23日に行われたザントハウゼンとの練習試合で、ベンダーは開始10分に鼻骨を骨折しながら最後までピッチに立ち続けた。大抵の選手ならタオルを投げて降参してしまうような場面だが、ブンデスリーガの「アイアンマン」(鉄人)と呼ばれる彼にそれは当てはまらない。

プロ選手になったばかりの頃、ベンダーには“マニ”という愛称が付けられた。バイエルン・ミュンヘンやカールスルーエ、1860ミュンヘンで活躍したマニ・ベンダーと名字が同じだったからだ。しかし、闘志溢れるプレースタイルやピッチの上で見せる勇気、痛みに負けずプレーする姿から、ドルトムント時代に「アイアン・マニ(アイアンマン)」と呼ばれるようになった。

ベンダーは2011年から2012年にかけての12カ月で、あごの骨を含む顔面4箇所を骨折。しかし、そのほとんどはすぐに戦列に戻った。特に有名なのは2013年11月、欧州チャンピオンズリーグのナポリ戦で起きた出来事だ。センターバックを務めていたベンダーは18分に鼻骨を折りながらその後もプレーを続行。流血によって何度もユニフォームを着替えなければならなかったが、ベンチにDFがいないことを知っていたベンダーは、ピッチを出ることを拒み続けたのである。

当時ドルトムントを率いていたユルゲン・クロップ監督は、「ベンダーはいいパフォーマンスをしていたから、ピッチに残ってくれてよかった。血がついたユニフォームを何度も着替える必要があり、最後はクラブのオフィシャルショップから持ってきたけどね」と話していた。

ベンダーは今オフにレーバークーゼンへの移籍を決意したが、双子の兄ラースがキャプテンを務める新天地でも、これまでと同様に勇気あるプレーを見せてくれることだろう。レーバークーゼンのハイコ・ヘルリッヒ監督は2ー3で敗れたザントハウゼン戦後、「スベンは開始10分で鼻骨を折りながら最後まで戦った」とベンダーを称賛。同時に「そういう気持ちがない選手もいたようだ」と他の選手に苦言を呈した。

鼻骨の骨折はベンダーにとって今回で三度目だが、新シーズン前のトレーニングに支障が出ることはないだろう。本人も、「これまでにも経験があるけど問題はない。フェイスガードも、これ以上の検査も必要ない」と語っている。

レーバークーゼンは8月18日のバイエルンとの開幕戦に向けて調整中だが、兄ラースの言葉は現在のチーム状況をうまく言い当てている。「スベンのような姿勢で戦う選手がもっと必要だ」 ――。最後の一人になっても戦う男、ブンデスリーガの「アイアンマン」の加入は、新シーズンでの復活を目指すレーバークーゼンにとってとてつもなく大きい。