Summary

  • 11年ぶりのDFB杯決勝に臨むフランクフルト
  • リーグ戦のラスト10試合は1勝4分け5敗と苦しんだ
  • バジェホ、マイヤーがリーグ最終戦で戦列に復帰

アイントラハト・フランクフルトは今季、シーズン前半戦を4位の好成績で折り返しながら、年明け以降は調子を崩してズルズルと後退。最終的には欧州カップ戦出場に程遠い11位でシーズンを終えた。2位ライプツィヒとの今季最終戦を2ー2の引き分けで終えた後、フランクフルトのサポーターが陣取るゴール裏には「これは忘れろ! 決勝で勝って甦れ!!!」という横断幕が掲げられた。

最終戦で得た手応え

後半戦はリーグワーストの勝ち点「13」。前半戦の好調が嘘のように、白星から見放され続けた。しかし、5月27日に行われるドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)決勝でドルトムントに勝てば、欧州リーグ(EL)出場への道が開ける。そんなチームを後押しすべく、決勝の地ベルリンにはフランクフルトから3万人ものサポーターが集結する予定だ。アクセル・ヘルマン取締役も「大勢のサポーターを前に、勝利を逃してはならない」と発破を掛ける。

第25節からの10試合は1勝4分け5敗と、極度の不振から抜け出せないままリーグ戦の全日程を終えた。ニコ・コバチ監督は「少しずつ調子を上げていく」と慎重だが、チームの復調への手応えもある。ライプツィヒ戦では2点を先行されながら、83分に途中出場のヘスス・バジェホのゴールで1点差に詰め寄り、90分にダニー・ブルームが決めて土壇場で勝ち点1を獲得。ティモシー・チャンドラーは、「チームのモラルのためにも、サポーターのためにも、そしてこの1週間のためにも大きかった」と話す。

サッカーの神様が満を持して復帰

DFのバジェホに加え、FWのアレクサンダー・マイヤーが最終戦でカムバックを果たしたのは好材料だ。GKルーカス・フラデツキーは「ヘススがゴールを決めてくれるなんてすごいよ」と、頼もしい戦力の復帰を歓迎している。また、71分にマイヤーがピッチに送り出された時は、スタンドから「フスバルゴット!(サッカーの神様)」と叫ぶ大歓声が沸き起こった。2014/15シーズンの得点王の復帰に、フラデツキーは「サッカーの神様が再び僕らのところにやって来たのには意味がある」と笑った。

ライプツィヒ戦当日にはマイヤーの祖母の葬儀があり、コバチ監督は試合出場の判断をマイヤーに一任した。家族と話し合った上でチームに残ることを選んだマイヤーは「これは仕事だ」と並々ならぬ責任感を見せた。13年にわたってフランクフルトでプレーする34歳は、チームが最後にDFB杯決勝に進出した2006年も経験している。その時はバイエルン・ミュンヘンに0ー1で惜敗したが、「ベルリンは特別なところだ」と振り返る。

サッカー人生を懸けた大一番

フランクフルトが大会を制したのは1988年が最後。チームはシーズン後半戦での不振は全く別物と考えており、ひたすら前だけを見ている。フラデツキーは「もう力を使い切ったが、あと1試合、ガソリンを貯めて戦わないと」と最後の力を振り絞ることを約束。バジェホが「自分のキャリアで一番大事な試合」と言えば、チャンドラーも「大きなことを成し遂げるチャンスが巡ってきた。チームメートの多くにとっても、サッカー人生の大一番になる。あらゆる手を尽くして勝ちにいく」と力強く宣言した。