Summary

  • ホッフェンハイムで活躍するニクラス・ズューレを紹介
  • ズューレは今季終了後のバイエルン移籍が決まっている
  • ホッフェンハイムの失点数はバイエルンに次いで少ない

ニクラス・ズューレとフランツ・ベッケンバウアーは似ているのだろうか。恐らく、この二人を比較するのは時期尚早だろう。しかし、ホッフェンハイム期待の若手DFとバイエルン・ミュンヘンとドイツ代表のレジェンドにはいくつかの類似点がある。今季終了後のバイエルン入りが決定している21歳のセンターバックについて紹介する。

バイエルンにはマッツ・フメルスとジェローム・ボアテングという「うまくボールを扱える」最高のセンターバックコンビがいる。ほかにもハビ・マルティネス、ヨシュア・キミッヒ、ダビド・アラバと中央で守備ができる選手は多彩。それにもかかわらず、カルロ・アンチェロッティ監督がズューレの獲得を望んだのだから、何か特別な理由があるのは間違いない。

それがはっきりと表れたのはホッフェンハイムがレーバークーゼンを1ー0で下した第25節の試合だった。ズューレは90分間で137本のパスを出し、そのうちの97%が成功。これはデータ集計が始まった2004年以降のブンデスリーガ記録である。さらにボールタッチ数はレーバークーゼンで最もタッチ数が多かった選手の2倍以上にあたる149回。後方から冷静にボールを運んでいく姿は誰かを想起させるものだった。

「ボールをたくさん保持できるのは楽しい」。ズューレは試合の組み立てに絡むことを楽しんでいるが、スター選手がそろうバイエルンで出場機会を得るためにビルドアップができるのは一つの強みになる。「僕は自分がやりたいようなプレーをしたいと思う。ただ、フメルスやボアテングのような選手になりたいから、彼らから学びたいね」

ズューレにはもう一つ武器がある。それはプレーの幅が広いことだ。レーバークーゼン戦のように3バックの中央を務めることもできるし、第24節では4バックの中央でプレーした。第23節のインゴルシュタット戦では3バックの右ストッパーを、過去には中盤でプレーしたこともある。そしてベッケンバウアーと同様、ユースレベルではストライカーとしてプレーしていた。

さらにズューレは古いタイプのDFにもなれる。195センチ97キロの恵まれた体格を持ち、フィジカル面でも存在感を発揮。今季の1対1の勝率は65%を超えている。

ホッフェンハイムが今季、ブンデスリーガで9度のクリーンシートを記録しているのもズューレの能力を知れば不思議はない。ここまで総失点25はバイエルンに次ぐ好成績。今季の活躍が認められ、ドイツ代表にも定着しつつある。一つだけ確かなのは、バイエルンは「うまくボールを扱えるドイツ代表のセンターバック」を今後も起用し続けていくということである。