マインツと日本人選手の成功物語は、まだ終わらないようだ。岡崎慎司が去った今夏、日本から新たに獲得したFW武藤嘉紀が、ブンデスリーガ第3節で大活躍を見せた。

武藤は開幕節のインゴルシュタット戦、78分にブンデスリーガデビューを果たしたが、チームは0-1で敗れた。第2節では初めて先発入りし、メンヘングラートバッハ(ボルシアMG)に2-1で勝利するも武藤自身は好機を生かせず、得点に絡むことができなかった。迎えた8月29日の第3節、ホームにハノーファーを迎えると、15分にハイロのスルーパスを武藤が左足で流し込んだ。さらに29分、CKの流れから武藤が頭で押し込み、2得点目を奪う。これでリードを広げたマインツは、3-0で快勝した。この試合でヒーローとなった武藤は、当サイトドイツ語版ではマン・オブ・ザ・マッチに選出されている。

先輩の岡崎は2年間でリーグ27得点を挙げ、プレミアリーグのレスター・シティへと移った。同じFWとして、武藤が岡崎と比べられることは避けられないだろう。それでも、3試合目でしっかりと結果を残しただけでなく、歴代日本人選手最速で1試合2得点を決めた。これで、“ニュー岡崎”としてではなく、「武藤嘉紀」として、マインツのサポーターに受け入れられた。試合後、サポーターたちと凱歌を揚げたが、そのドイツ語の歌詞は分からなかったとインタビューで明かしている。それでも、「しっかり覚えられるようにドイツ語の方も勉強していきたいなと思っています」と新しい環境に適応するための努力を怠らない。

3-0は、ことし2月に就任したマーティン・シュミット監督にとって、最高スコアでの勝利となった。87分に交代を告げると、シュミット監督は武藤をお辞儀で迎えた。「そのときの感情から自然とそうなったんだ」と同監督は試合後に話している。

武藤は9月3日と8日に開催される日本代表戦のため、試合後すぐに日本へと発った。ブンデスリーガは2週間の休みを経て、9月11日に再開される。マインツは13日(日)にアウェーで強豪シャルケと対戦予定。武藤はこのまま快進撃を続けることができるのかーー。マインツと武藤の物語は、まだ始まったばかりだ。

武藤のブンデスリーガ記録

  • ブンデスリーガ出場は歴代日本人選手で26人目
  • ブンデスリーガ得点は歴代日本人選手で16人目
  • 1試合2得点を記録するのに要した時間は、歴代日本人選手で最速