Summary

  • ブンデスリーガ第32節、ドルトムントとホッフェンハイムが対戦
  • CLストレートインを懸けた3位と4位の直接対決
  • 両チームの状態をポジション別に比較

今季の優勝争いはバイエルン・ミュンヘンの5連覇で終焉を迎えたが、ブンデスリーガはまだまだ見どころ満載。中でもドルトムントホッフェンハイムの3位争いが白熱している。

5月6日に開催される第32節ではそのドルトムントとホッフェンハイムが激突。まだ2試合を残しているとはいえ、欧州チャンピオンズリーグ(CL)の本戦出場権が得られる3位の座を懸けた“決戦”と言っていいだろう。マーコ・ロイスが「カップ戦の決勝と同じ」と表現する一戦を前に、ポジション別のチーム状況を比較してみよう。

FW

ドルトムントFW陣がホッフェンハイムのFWよりも手強いという意見に異論を唱える者は少ないだろう。ロイスは6週間の負傷離脱から復帰後、公式戦5試合で4得点と完全復活。トーマス・トゥヘル監督が、「我々のサッカーにとって、マーコは非常に重要な選手だ」と語るのも当然だ。

シーズン終盤になってエンジン全開のロイスに加え、ドルトムントにはピエールエメリック・オバメヤンもいる。オバメヤンはシーズンを通して好調を維持。ブンデスリーガ29試合で27得点を記録している。

一方のホッフェンハイムは得点者がドルトムントほど偏っていない。ベテランのサンドロ・ワーグナーが11ゴール、そしてワーグナーとパートナーを組むアンドレイ・クラマリッチが12ゴール8アシストを記録している。

結論:ワーグナーとクラマリッチの2人はコンビとして見応えがあるが、FW陣の爆発力ではドルトムントが上回っている。

MF

ドルトムントとホッフェンハイムの中盤には、ブンデスリーガが誇るタレントがそろっている。ドルトムントのウスマン・デンベレとクリスティアン・プリシッチのコンビは、これまで2人合わせて9得点17アシストを記録。ホッフェンハイム戦ではその数字をさらに増やすつもりで臨んでくるだろう。

ホッフェンハイムのMF陣も知名度はやや劣るが、魅力的なプレーヤーがそろっている。ケミル・デミルバイは今季レギュラーに定着し、ここまで6得点7アシストを記録。そのデミルバイの後方でプレーするセバスティアン・ルディは、守備的な選手でありながらすでに7ゴールを決めている。その得点の多くはスピードに乗ったカウンター攻撃から。全く違うタイプの守備的MF、ユリアン・ワイグルとの対決が楽しみだ。

結論:個人能力ではドルトムントの選手に分があるが、ホッフェンハイムの柔軟性に富んだ戦術はチームとしての強みであり、それが中盤での争いを決定づけるかもしれない。今季の戦いで何度も見られたように、ホッフェンハイムが中盤での戦いを無効化してカウンター攻撃を成功させる可能性も十分にある。

DF

最終ラインはホッフェンハイムが有利だと主張できるポジションだろう。両チームともに異なるシステムでプレーすることが可能だが、ホッフェンハイムの3ー5ー2システムはより洗練されている。失点数もドルトムントの「35」に対して「32」。何より今季はまだ3敗しかしていない。

今季のドルトムントはすでに6敗。守備の要を担うソクラティスもやや安定性に欠けている。一方、ホッフェンハイムの守備陣には、ルディとともに来季からバイエルン・ミュンヘンでプレーするニクラス・ズューレがいる。ボールのあるなしにかかわらず、最終ラインは常に堅固だ。

結論:選手それぞれの役割を理解し、チームが安定しているという点において、ホッフェンハイムの最終ラインは勝利のカギを握る要素となる。

監督

ドルトムントを率いて2年目のトーマス・トゥヘル監督は、ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)でチームを決勝進出に導いている。一方のユリアン・ナーゲルスマン監督はシーズンを通してトップチームを率いるのは今季が初めてにもかかわらず、CL出場権を目指せるチームを作ってきた。まだ、29歳という若さでは偉業である。

トゥヘル監督はホッフェンハイム戦を前に、「調子はいいし、自信を持っている。ホッフェンハイムに勝つというメンタリティーもある。ベストパフォーマンスが出せるだろうし、集中力も最高に高まっている。いい準備ができているよ」と語っている。ナーゲルスマン監督は選手にモチベーションを与えることができるタイプの指揮官ではあるが、それはトゥヘル監督も同じ。ドルトムントは監督が思い描いたとおりのチームであり、柔軟に戦えて、創造性と戦術的な抜け目のなさを持っている。

結論:両指揮官はともに優れた知性の持ち主であり、優劣をつけるのは難しい。ただし、こうした重要な一戦では最終的に監督の手腕が非常に重要になってくるのも事実だ。

ジグナル・イドゥナ・パーク

最後に忘れてはいけないのは、今回の試合がジグナル・イドゥナ・パークで行われるという点だ。ドルトムントはブンデスリーガでホームゲーム36戦無敗。本拠地では圧倒的な強さを誇っている。ホッフェンハイムがドルトムントに土をつけるためには途方もない努力が必要になるだろう。とはいえ、ドルトムントの無敗記録がいつかは終わりを迎えることも真実だ。