Summary

・シャルケ主将ヘーベデスの独占インタビュー

・2001年、13歳でシャルケ下部組織に入団

・トップチーム昇格から4年後の2011年にキャプテンマークを引き継いだ

内田篤人が所属するシャルケにおいて、ベネディクト・ヘーベデスほど同クラブのメンタリティーを体現する男はいない。すでにトップチーム在籍が約10年、2011年からはキャプテンマークも巻いている同選手は、来たる12月3日、かつての恩師ラルフ・ラングニック氏がスポーツディレクターを務める首位ライプツィヒと激突する。この対決を前に、当サイト独語版が行ったヘーベデスとの独占インタビューの内容は、下記の通り。

――リーグ開幕5連敗の後、シャルケは公式戦12試合無敗を守っています。この急激な変化はなぜ起こったのでしょうか?

ヘーベデス 合理的な説明はできないでしょうね。サッカーの世界では、自信というものが大きな役割を持っています。もしそれを失ってしまうと、普通のことでさえうまくいかなくなってしまうものです。さらにあの時期の我々には運も欠けていました。しかし、その難しい時を乗り越え、巨大な自信を得るようになってからは、すべてがうまく回るようになっています。

――繰り返しになってしまいますが、では5連敗の後、急に第6節で自信が芽生えたのですか?

ヘーベデス 完全にそうだとは思いませんよ。第2節のバイエルン・ミュンヘン戦での私たちは、悪い試合をしていましたか?

――いえ、悪い内容の試合ではありませんでした。0ー2での敗戦でしたがシャルケのパフォーマンスは素晴らしかったですし、その数日後の欧州リーグ(EL)も1ー0で勝利しています。ですが、その後もヘルタ・ベルリン戦、ケルン戦、ホッフェンハイム戦と負けてしまいました。

ヘーベデス とりわけ私たちがひどかったのは、開幕のアイントラハト・フランクフルト戦とヘルタ戦ですね。しかし私たちも勝ち点1、もしくはそれ以上の勝ち点を得てもおかしくない内容だったと思います。個々のミスにより、そのツケを自分たちで払うことになってしまったのは残念でしたが。ですが、過去のことをほじくり返しても意味はありません。あの時期を乗り越え、シャルケはさらにたくましくなったのです。我々はいつも冷静さを失わず、チーム一丸となって同じ道を歩んでいるんですよ。

――確かに以前のシャルケは試合の中で慌ててしまうシーンがよくありましたが、今は驚くほど全員が冷静にプレーしています。

ヘーベデス 監督やスタッフ、そして首脳陣はいつも正しい言葉を私たちに投げかけてくれますし、私たちのことを信じてくれているのです。そしてファンのみなさんも、私たちが5連敗しようと、落ち着いていました。彼らはきっと、シャルケがどん底から這い上がってくることを分かっていたんですよ。

――5連敗の時、あなたは主将として、チームメートなどに何か特別なことをしたのでしょうか?

ヘーベデス キャプテンという役目を担っている以上、自分のことだけに集中するわけにはいきません。あの時も、そして今も、私がやることは変わりませんよ。つまり先頭に立ち、チームを引っ張っていくことです。

――今季、公式戦19試合中、18試合に出場し、しかもほとんどがフル出場ですね。しかし、先日のELニース(フランス)戦では出番がありませんでした。疲労を癒すために休むことができてうれしかったのでしょうか? それともやはり出番がないことには失望しましたか?

ヘーベデス どちらも当てはまります。もちろん試合に出ることは大好きですから。しかし監督と話をして、もちろん彼の決断を受け入れました。それにニース戦でのチームはとても良い試合をしていましたね。このチームは誰が出ても信頼できる、ということの証明になったと思います。

――昨季のあなたは負傷のため長期離脱していましたが、それはシャルケにとってかなり大きな痛手でした。

ヘーベデス その前のシーズンから足首にけがをしていたんですが、それが再発してしまったんです。結果的に、それが原因で多くの試合に出場できなくなりました。昨季はそんな状態だったので、フィットネスの状態が良くなった今シーズン開幕前は、本当に素晴らしい気分でしたね。

――その負傷を通じ、あなた自身の中で何か変わったことなどはありましたか?

ヘーベデス もちろんすべてのけがを防ぐことなど不可能です。足首を負傷している状態で、その時に1対1などで相手の足がそこに乗ってきたら、確実に故障しますよ。しかし、そこからも学ぶことはできます。私はすでに2年前からヨガを始めていますし、食事も変えました。今では小麦と牛乳を摂取しないようにしています。これらは、誰にとっても効果があるものかどうかは分かりませんが、私に関しては、コンディションが非常に良くなり、筋肉系のけがは一切しなくなりました。

――ところで、シャルケに在籍するようになったのは2001年、そしてプロになったのは2007年です。あなたにとって、このクラブとはどれくらい価値があるものなのでしょうか?

ヘーベデス このクラブには、すべてをシャルケに捧げ、サッカーとクラブを愛している人たちがいます。例え試合に負けたとしても、選手は常に全力で戦い続けなければなりません。逆に、チームがしっかりとファイトする姿を見せれば、それは報われます。私はこのクラブを愛していますし、もし素晴らしい試合をすることができたとしたら、ここの雰囲気はドイツでもナンバー1ですよ。

――つまり、あなたにとっては「クラブ以上の存在」だと?

ヘーベデス シャルケは今や、私にとっては自分の家以上に大事なものとなりました。16年以上もの間、毎日ここで過ごしているわけですから。もはやここは、私の人生なのです。

――先日ウォルフスブルクに勝利したことで、あなたはシャルケでブンデスリーガ100勝を達成した9番目の選手となりました。この記録はあなたにとって意味のある数字でしょうか?

ヘーベデス 試合前はこのことを知らなかったんです。このクラブで数々の勝利を獲得できたことは、本当に嬉しく思っています。しかし、記録だけを目指して戦っているわけではありません。それにサッカーの世界ではいろんな統計、記録がありますからね。

――20~30年前と比べるとブンデスリーガも変わったと思いますが、あなたがプロ選手として過ごした直近の10年間で特に変わった点といえばどこになるのでしょうか?

ヘーベデス 試合のスピードが非常に速くなり、よりタフになったのではないでしょうか。そして環境もめまぐるしく変わってきましたね。今では、17歳の選手がブンデスリーガで定期的に出場機会を得ることは、当たり前になりつつあります。私がプロになった頃は、若手が良いプレーをしようと悪いプレーをしようと、いつも列の後方にいて、当時はまだ年上の選手たちがプライオリティーを持っていました。もちろんそこには、悪い面だけでなく、良い面もあったことでしょう。その中で若手は、その状況を打破し、全力でぶつかっていかなければなりませんでした。しかし今は、若手にも若干の謙虚さが必要となっています。

――若手という言葉が出てきましたが、次節の相手は若い選手を多く抱えるライプツィヒです。彼らのここまでのパフォーマンスについては、どうお考えでしょうか?

ヘーベデス ライプツィヒのラングニックSDの下でプレーしたことがありますが、彼はチームをまとめるのが非常に巧みです。そしてラングニックSDから「サッカーとはどういうものなのか」ということを教えられ、それに感銘を受けましたね。開幕前、私は第12節が終わりライプツィヒが首位にいることを予想していませんでした。おそらく中位にいるくらいだと考えてました。しかし彼らの戦いは本当に素晴らしく、あのプレーの背景には懸命な努力があると思います。それに対しては敬意を払わなければなりません。しかし我々も直近7試合で勝ち点17を取っています。もちろんライプツィヒでもポイントを獲得するつもりですよ。