Summary

・ウォルフスブルク、ヨンカー監督の独占インタビュー

・就任後の3試合で2勝1分、エースFWゴメスも復活の兆し

ディーター・ヘッキング、バレリアン・イスマエルという2度の指揮官更迭に踏み切り、残留争いに巻き込まれていたウォルフスブルク。しかし、アンドリース・ヨンカー監督の就任以降、ブンデスリーガ3試合で2勝1分と、明らかな改善の兆しが表れている。そこで当サイト独語版は、このリーグ中断期間を利用し、同監督との独占インタビューを敢行。オランダ人指揮官の胸の内へ迫った。

――あなたはシーズン残り3分の1となったところで、監督を2人も解任してきたチームを率いることになり、ひとまず序盤はうまく乗り切りました。何か秘訣でもあったのでしょうか?

ヨンカー監督 このようなシチュエーションに役立つ“虎の巻”のようなものは、私にはありませんよ(笑)ただ、最初の2日間に私がやったことなら話せますが。

――お願いします。

ヨンカー監督 私が最初の2日間でやった3つのこととは、よく観察すること、よく聞くこと、そして話すことでした。すべては「いったいこのクラブで何が起きているのか」を知るためです。

――その結果はいかがでしたか?

ヨンカー監督 月曜にウォルフスブルクに到着し、すぐにマーセル・シェーファー、ディエゴ・ベナーリオの2人と話しました。そしてその日の練習が終わった後には、さらに8人の選手とも会話しましたね。すると、10人が10人とも「チームは毎回100%の力で戦っているわけではない」というようなことを話していました。だからまず選手には「我々は『今からどんな時も100%を出し切って戦う』という風に変えていこう」と伝えました。私のゲームプランを選手にプレゼンテーションできた時は、もう木曜でした。

――3試合で勝ち点7というのは、かなりうまくいっている証拠ではないでしょうか。

ヨンカー監督 私のプランを忠実に実行しようと、そして前に歩みを進めようと選手はがんばっています。しかし、彼らの持っている能力を出すことができれば、もっと上の順位に上がれるということを、私は確信しています。

――「それまでの22試合でたった20得点しか取れていなかったのに、ここ3試合は毎試合ゴールを決めている」ということと、「この3試合で無失点試合が2回ある」ということでは、どちらが重要だとお考えですか?

ヨンカー監督 私が就任した時は20得点33失点、そのうち13失点はバイエルン・ミュンヘンドルトムントからです。つまり裏を返せば、19試合で20失点しかしていないということになりますね。この数値は、通常のブンデスリーガでいえばだいたい2位から6位くらいの成績です。したがって、「22試合で20得点」ということのほうが、より深刻だと私は考えました。この成績では、世界のどのリーグでも絶対に上の順位には行けません。まずは、もっとチャンスを作り出すこと、そしてゴールを決める確実性を高めることに取り組みました。

――3試合すべてでマリオ・ゴメスが得点しているのは、偶然でしょうか。あなたが監督をする試合はバイエルン時代を含めると8試合。そのすべてでゴメスはゴールを決めていることになります。

ヨンカー監督 サッカーの世界では時に面白い偶然が起きるものです。でも50試合も一緒に戦えば、きっとこのジンクスはなくなるでしょうね。50試合連続ゴールはきっと不可能ですから。でも、このような偶然が起きるのは、私にとっては非常に素晴らしいですね。彼の能力を全部出せるよう、そして彼がもっとうまくなれるよう、私もしっかり仕事をしなければなりません。「マリオ、きみが中盤で試合を組み立てているのは見たくないし、サイドを駆け上がってセンタリングを入れるのも見たくない。敵のペナルティーエリア内にいればいいんだ」と言ったこともあります。彼の得点能力は本当に素晴らしいですからね。

――かつての名選手フレデリック・リュングベリもコーチとしてアーセナル(イングランド)から引き抜いてきましたね。彼の仕事とは主になんでしょうか?

ヨンカー監督 彼はアーセナルで10年もプレーしていました。ヨーロッパでは似たようなサッカー哲学を持ったクラブが3つあります。アヤックス(オランダ)、バルセロナ(スペイン)、そしてアーセナルです。この3つのクラブでは監督が誰であろうと美しいサッカーが展開されてきました。フレディ(リュングベリ)もこのスタイルのサッカーを愛していますし、そして成功体験も持っています。彼なら、選手1人1人に明確なアドバイスを送ることができるはずです。

――ウォルフスブルクは今、良いサッカーをしていますが、きっと「良いサッカー」は今のウォルフスブルクで最も大事なことではないかもしれません。

ヨンカー監督 その通りです。最も大事なのは、可能な限り早く下位から脱出することです。内容はどうでもいいんです。まずは下位脱出、他のことをテーマとするのは、その後。これははっきりしています。

――次節はレーバークーゼン戦です。

ヨンカー監督 バイエルンで暫定監督をしていた時以来ですね。あの時は5ー1という大勝を飾りました。もちろん良い思い出として残っていますが、しかし今の状況は当時とは完全に異なります。我々には1試合1試合が非常に重要です。我々よりも下の順位のチームのことは忘れて、自分たちのことだけに集中しなければなりません。上とも下とも勝ち点差はほとんどありません。したがって、レーバークーゼン戦では絶対に、1ポイントでも勝ち点を取らなければならないのです。